神経難病とは脳を中心とした神経細胞が変化した結果起こる病気の総称です。 特に神経細胞が原因不明の変化を起こし脱落する病気を「神経変性疾患」と呼びます。その他に自己免疫が関わると考えられる「免疫性神経疾患」や遺伝子変異による病気もあります。
現在、厚生労働省は、難病を(1)原因不明、治療方針未確定であり、かつ、後遺症を残す恐れが少なくない疾病、(2)経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家族の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病、と定義しており、その中でも神経難病の占める割合が大変多くなっております。一部については新しい治療が導入され、予後が改善してきていますが、その多くは徐々に進行してゆくことから、時々に応じた身体的・精神的サポートが必要となります。特に進行期から終末期にかけては、自分で動いたり、声を出すことが困難となることがあり、看護・介護・リハビリテーションなどの総合的なケアが必要となります。
当院では、国の政策医療としてこのような神経難病診療に力をそそいでいます。具体的には現在までパーキンソン病、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、筋萎縮性側索硬化症 、多発性硬化症、重症筋無力症、進行性筋ジストロフィー、多発性筋炎、ミトコンドリア病、ハンチントン病などの診療を担当してきております。
セカンドオピニオン聴取を含め、神経難病に関するご相談は当院までご連絡下さい。
現在、厚生労働省は、難病を(1)原因不明、治療方針未確定であり、かつ、後遺症を残す恐れが少なくない疾病、(2)経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家族の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病、と定義しており、その中でも神経難病の占める割合が大変多くなっております。一部については新しい治療が導入され、予後が改善してきていますが、その多くは徐々に進行してゆくことから、時々に応じた身体的・精神的サポートが必要となります。特に進行期から終末期にかけては、自分で動いたり、声を出すことが困難となることがあり、看護・介護・リハビリテーションなどの総合的なケアが必要となります。
当院では、国の政策医療としてこのような神経難病診療に力をそそいでいます。具体的には現在までパーキンソン病、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、筋萎縮性側索硬化症 、多発性硬化症、重症筋無力症、進行性筋ジストロフィー、多発性筋炎、ミトコンドリア病、ハンチントン病などの診療を担当してきております。
セカンドオピニオン聴取を含め、神経難病に関するご相談は当院までご連絡下さい。
当院では、パーキンソン病・脊髄小脳変性症・ミトコンドリア病・筋萎縮性側索硬化症などの神経難病の患者様が多く入院されています。たいていこれらの病気は初期から手足の動きが悪かったり、話しにくかったりしますが、末期になるまでは意識はもちろんのこと、思考、感情もしっかりしています。しかもほとんど慢性に続く病気であり、長期の療養が必要となります。従って、いろいろある病気の中でも特に難病患者様の看護では、身体の不自由や喋りにくいなどのハンディキャプをよく理解し精神的にも支えることにより、患者様が意欲をもって治療に向かうことができるように私たちは努めています。
このような患者様自身のモチーフを高めた上で、手足や身体全体の基本的運動療法をリハビリ科が行い、病棟の看護では拘縮予防や日常の動作の訓練を行っています。また神経難病で用いられる薬は他の一般内科薬と異なり、同じ病名でも症状や個人差により薬の種類や投与量を調節する必要があります。従って現在の医師の処方により、症状がどのように改善しているかを看護師は日々観察、評価し、医師と看護サイドが共同して、今後の治療に役立てるようしています。
具体的には以下のような取り組みを病棟でしていますが、病院外でも院外研修や難病学習会に参加し、研修で学んだことを看護師間で共有し、看護の質の向上に努めています。
このような患者様自身のモチーフを高めた上で、手足や身体全体の基本的運動療法をリハビリ科が行い、病棟の看護では拘縮予防や日常の動作の訓練を行っています。また神経難病で用いられる薬は他の一般内科薬と異なり、同じ病名でも症状や個人差により薬の種類や投与量を調節する必要があります。従って現在の医師の処方により、症状がどのように改善しているかを看護師は日々観察、評価し、医師と看護サイドが共同して、今後の治療に役立てるようしています。
具体的には以下のような取り組みを病棟でしていますが、病院外でも院外研修や難病学習会に参加し、研修で学んだことを看護師間で共有し、看護の質の向上に努めています。
1.日常生活援助
神経難病では、手足の振るえや身体の筋肉が硬くなったりすることで、歩行や食事・排泄などの動作に障がいがみられます。例えば、手が振るえたりすることで食事が食べにくくなります。そこで看護師が介助すると患者様の空腹感は満たされますが、充実感や満足感は満たすことはできないと思います。日常生活動作において、患者様が自ら行うことで充実感や満足感を持つことができ達成感が得られ自信につながります。このような、患者様の状態に応じて、何ができて何ができないかを判断し援助することが看護師の重要な役割となります。また、食事や排泄など実際の生活場面での日常生活動作も、身体の運動機能を維持・向上するためのリハビリのひとつであると考えて、積極的に取り組んでいます。
2.言語訓練
患者様にとって、自分の意志を伝えることは生活していく上で最も重要です。当院では話すことの機能が低下している患者様に言語訓練を行っています。言語訓練では、基本的な発声訓練を行った上、患者様の興味や関心のあることを題材に会話の練習をしています。例えば、好きな音楽の歌詞カードを用いたり、雑誌や本などを声をだして読んだりしています。また重症な場合は、文字盤などによるコミニュケーション方法の確立にも取り組んでいます。 |
3.摂食療法
食べるという行為は、人間の基本的な欲求であり精神的な安定に深く関わります。しかし神経難病ではしばしば摂食障がいを持つ場合があります。したがってこのような患者様に対して口輪筋や咀嚼筋(頬の周囲)のマッサージ・咀嚼運動・開口訓練などを行い、一定期間ごとに燕下状態の評価をし、患者様の状態に応じた食事形態や体位の工夫をしています。
4.地域の保険機関との連携
退院時や外泊時に各保健機関と連絡をとり、安心して外泊・退院していただけるようにしています。また、退院前訪問を行い退院後の療養状況を実際に看護師が理解する事で、入院中から在宅に向けた援助を実施しています。